大和工務店(東京都江戸川区、鈴木晴之代表)は25日、千葉県松戸市で完工した木造の多世代型シェアハウス「みかんハウス」の内覧会を行った。
建築設計監理は自然素材を使った設計が得意な建築設計事務所Studio PRANAの林美樹氏。また、燃え代設計の現し準耐火構造とするため、木造防耐火の扱いに定評がある桜設計集団一級建築士事務所が構造設計を受け持った。シェアハウスは屋根面と2階水平構面に合板を使ったほかは、床・柱・梁など建築に使った木材の全てで国産ムク材を採用した。大和工務店では将来の新築戸建住宅市場の規模縮小を視野に、非住宅分野の事業拡大に本格的に乗り出している。
同社ではその際、コストと素材の両面の優秀さを、木造での非住宅物件提案での差別化ポイントとする考えだ。
木造シェアハウス(用途=寄宿舎)「みかんハウス」の施主は上智大学経済学部でソーシャルキャピタル(社会関係資本)の実践的研究を行っている川西諭教授で、建築テーマは「多世代で暮らす・まちと暮らす」。建物の間取りは、シェアハウスが持つ空間の合理性と、各住民のプライバシーおよび生活スタイルの尊重を、同時に実現させることを狙った。